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ひたすら、ただひたすら、感想 忘れないように 忘れたいとすら思う忘れたくない舞台の初めて見た感想を述べる 率直な言葉しか書けないから、私の受け取った気持ちは正しくないかもしれない でも人には人の正しさがきっとあります 私はこうだったけど、あなたの受けとった生きる強さは1秒たりとも嘘じゃないことだけしっかり信じ切っていてほしい


カーテンコールで照明が1番眩しくなって、舞台の上が照らされて、人の肌、衣装のオレンジ色、髪型、表情、全てがはっきりと見えるようになったとき、わたしは1番に 気持ちが悪くなった 汗で艶の増した、それぞれの肌色は、全て人間が行っていたことだという証明で、人間の果てを見た後に 人間はこうなってしまうのかと思った後に、本当に人間だったと思い知らされ、言い表せない気持ち悪さが襲った 


悔しかった こんなはずじゃない ひとつもこんなはずじゃなかった 誰かの感想を読めば、生きる力を貰ったと喜んでいて、また誰かの感想を読めば強くて美しかったと言っている そのどちらにも当てはまらなくて 受け止められると予想していた気持ちはどこにもなくて 受け止めたくない印象が頭の中を占めた


黒田さんのインタビューを思い出す どう受け止めても正解、その言葉を信じていいのか分からなくなった 捧げ物のような愛情は確かにそこにあったのだけれど、自分のキャパシティの狭さ故におそらくこぼれ落ちてしまっていた ひたすら 生きている、生命体、命、汗、視線、肌色、全てが痛くて 突き刺さって 痛くて仕方なかった 明日のチケットを見て、明日渋谷に足を運べるのか いや、可能不可能ではなくて 逃げたくて仕方なくなった 生きる力強さのその先をゆく強さを、うまく受け止めきれなかった自分の弱さが明日も浮き彫りになることが何よりも怖かった そんな自分を認めたくなかった 


それでも それでも 自分の好きなアイドルはひとつも逃げていない事実もまた存在していて 私はその人を好きでいる責任を勝手に感じてしまった だから、明日も目をそらさず彼の踊りを見に行く 1日で自分の感性や心が強くなる幅なんてたかが知れている、きっと明日も悔しいと思ってしまう、絶望してしまう、だけれども 誰のためでもない、空席を作らない為でもない、たったひとりの自分が後悔をしないために 強くなるために 強いアイドルを弱い人間として見つめなくて済むように 彼の踊りを見に行くんだ 私は彼のことがどうしようもなく好きだから 強くなるしかない